宮島探究プログラム体験を合同実施
CASE | 広島県内の複数の高等学校 ( 2025.01.11 )
探究する力を伸ばすことを目的に、フィールドワーク形式の宮島探究プログラム体験を実施しました。広島県内の複数の高等学校から、地域や探究に関心のある多様な生徒たちが集まりました。
探究学習に関心を持っている全国の高等学校へ、宮島探究プログラムを提供する準備が整いました。そこで、広島県内の高等学校で探究学習を行っている生徒たちが宮島探究プログラムを体験しました。広島県立広島観音高等学校、広島県立佐伯高等学校、広島県瀬戸内高等学校、盈進高等学校の生徒さんたちが、「あるく、みる、きく」の手法を用いたフィールドワークを実施。探究ミッション抽選を活用しながら、宮島の歴史・文化・自然に触れ、偶然の発見や学びの楽しさを体験しました。さらに、ワークショップでは持続可能な宮島について考え、意見を発表することで、主体的な探究の面白さと実践的な学びを深めました。
観光と探究を融合した宮島探究プログラム
探究する力を伸ばすことを目的に、広島県内の高等学校の生徒たちが「宮島探究プログラム」を体験しました。世界遺産・嚴島神社を擁する宮島の魅力を、単なる観光ではなく、「あるく、みる、きく」の探究手法を活用しながら深く学ぶフィールドワークです。
プログラムのスタートは、宮島のシンボルともいえる鹿とのふれあいから。生徒たちは、鹿の行動や生態を間近で観察しながら、「なぜ宮島には鹿が多いのか?」「観光客との共生はどうなっているのか?」と、自然と疑問を持つ姿が見られました。こうした偶然の出会いから生まれる探究の種は、このプログラムの醍醐味の一つです。
その後、生徒たちは「探究ミッション抽選」を活用しながら宮島の町を歩き回りました。このミッションは、スマートフォンを使ってランダムに出題される課題に挑戦する仕組み。生徒たちは「周りの人に、この場所の印象を聞く」「周囲の音を聞き取る」など、与えられたミッションに取り組みながら、まるで冒険をしているかのように探究を進めていきます。普段は見過ごしてしまうような場所や出来事に目を向けることで、宮島の文化や歴史がより身近に感じられるようになりました。
フィールドワークの後は、グループごとにワークショップを実施。生徒たちは「持続可能な宮島」というテーマのもと、観光と環境保全のバランスについて意見を交わしました。「潮の満ち引き情報とゴミ捨て注意喚起の看板を設置する」「宮島を幅広く見てもらうためのスタンプラリーをつくる」など、それぞれが現地で得た気づきをもとに、活発にアイデアを出し合いました。発表の場ではどのグループも熱心に自分たちの考えを伝えていました。
今回の宮島探究プログラムを通じて、生徒たちはただの見学や観光ではなく、宮島という地域を多角的に捉え、自分なりの視点で考える力を養いました。「もっと長い時間探究したかった!」「知らなかった宮島の魅力がたくさんあった!」といった声も多く、学びの楽しさを実感した様子でした。
探究学習に取り組んでいる全国の高等学校の皆さんにも、ぜひこの宮島探究プログラムを体験してほしいと思います。現地のリアルな課題や魅力に触れながら、偶然の発見や学びの喜びを実感できる貴重な機会となるはずです。生徒たちが主体的に学び、考え、発信するこのプログラムが、これからの探究学習の新しい形となることを期待しています。


